ブランズウィック・グループ/バオバブの樹 交流会 

英国コンサルタント会社のブランズウィック・グループ東京事務所の坂 亜祐実さんから、メールを頂いたのは、2023年2月8日でした。件名の「職場におけるアンコンシャスバイアスに関するご相談」にたじろぎながらも、内容を読んで嬉しくなりました。私たちが、数年前、参加したNHKの動画、「ふつうってなんだろう?」の「長イイ話し 仕事編」を観て下さったそうで、ニューロダイバーシティ(神経多様性、あるいは脳の多様性と訳され、ASD.ADHD.SLDを、多様な感じ方、多様な情報処理方法といった脳の多様性として、LGBTQや、人種などと同様に理解して尊重する必要があるとする概念)への職場でのアンコンシャスバイアス=無意識の偏見について、詳しく知りたいと、ご連絡下さったのでした。

みんなが集まれる春休みに設定し、中学生1人、高校生4人、大学生3人、新社会人2人、既に社会に出ている4人の14人が、自らの特性について説明し、ブランズウィックさんからの質問に答えてくれました。

ブランズウィックさんからの質問の多くは、日本企業だったら、考えもしないであろう内容で、私たちにとっても、大事なことに気づかせてもらえる機会となりました。
当日、ブランズウィックさんからは5名の社員の方がいらしてくださいました。坂さんから感想も頂戴しましたので、掲載させていただきます。

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昨日はたくさんの参加者を集めていただき、本当にありがとうございました。
バオバブの樹のご活動の意義と温もりに加えて、全ての人にとって生きやすい世界が一日も早く訪れますようにと、改めて感じる時間になりました。
皆さん、自分にとって辛いことや社会に対する思いをありのままに語ってくださり、立派で勇敢なアクティビスト、人間だなと強く思いました。
限られた時間の中、当事者全員からお話を聞くことができて、本当に良かったです。

参加した弊社メンバーから、「同じASDなどの症状でも、一人一人個性があって考え方や対応が違うということに気付けて、大変勉強になった」、「発達障害を持っている子を含めて全ての人が活躍していけるよう、社会と繋ぐことの重要性を感じた」などの感想が寄せられました。
弊社の東京事務所パートナー(元サンパウロ事務所代表)である日系ブラジル人の金田テレザは、「当事者の人たちから、自分が発達障害を持っていることを隠して生きていたと聞いて、とてもショックだった。ブラジルでは、近しい人でなくとも、自分がSLDやADHDだと自ら周りに伝える人をたくさん見てきた。そうすれば改善や解決策を皆で考えられるから、透明性のある風通しの良い職場になる。日本は先進国であるにも拘わらず、「ふつう」の人や状態に求める基準が高すぎるが故に、「ふつう」と見なされないような人が社会に認められず排除され、そのような人たちは社会に居場所を見いだせず、更に殻に引きこもってしまうという負の連鎖に陥っている」と、課題の根深さと深刻さ、「ふつう」の概念を覆す必要性について、考えさせられたと申しておりました。
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NHKforSchool
NHKの動画、「ふつうってなんだろう?」の「長イイ話し 仕事編」は、NHKforSchoolにて掲載されています。